汗腺除去法を用いて汗が多量に出る部分を切り開き、汗腺を完全に除去すると、多汗症は治るでしょう。切開手術ということに抵抗がある人もある場合や、軽症の多汗症の人などは、ボトックス治療をすればいいでしょう。ボトックス注入法は多汗症の症状はあっても汗の臭い自体は比較的薄い人や、季節によって発症の程度が異なる人、手のひらなどに対して行う多汗症の治療法です。ワキガの原因になるアポクリン汗腺の働きは抑えられませんが、その場合でもボトックスによって発汗の量を減らすことはできます。汗が減れば雑菌も繁殖しないようになり、においもかなり抑えられるでしょう。ボトックスによる多汗症治療は、汗の気になる部分に直接ボトックスを皮下注射します。アレルギーもまず心配する必要はなく、5~10分くらいで施術してしまえるため、診察に行ったその日に受けることもできます。それで入院も通院もいらず、術後の痛みも腫れもほとんどないため、生活はすぐにふだんのままに行えます。もちろん学校や会社にも行ける上、お風呂にも入れます。手術直後になにもないとはいうものの、数日から1週間たつと変化が現れます。ボトックスによる治療とレーザー治療を組み合わせることで、汗の量と共に細菌の繁殖も抑えられます。多汗症を治せる上に、汗のにおいがしなくなって、着るものが黄ばんだりすることもなくなります。