期日になっても借金の返済ができない時に何が起きるのでしょう。ドラマのような派手な騒ぎや脅迫を連想されるかもしれませんが、現実はそれほど乱暴なことはありません。暴力行為すれすれの返済請求はないことはないですが、よほど悪質な業者から借りた時だけです。しかし、借りたお金を返しきれないことそのものが精神的なプレッシャーにはなるでしょう。暴力団員のような取り立て屋が借金返済を迫るシーンがドラマなどの定番ですが、実際は貸金業者は暴力団員を雇うことはできません。貸金業者が暴力団員を取り立てなどの業務補助に起用すると、法律によって罰せられるのです。期日までにあらかじめ決められた額の返済が行われなかった場合、翌日に金融会社側から返済催促の電話がかかっています。紳士的な会社なら、本人が電話口に出ない限り名乗りません。相手の話し方も丁寧で、穏やかに延滞理由を尋ねられるはずです。この時点でいつ返済するかを確認されます。大体2日か3日くらいしか待ってはもらえず、1週間といった長期の延滞は受け付けてもらえません。そして実際に2~3日以内に入金がなく借金返済が延滞されると、また電話がかかってきます。返済があるまでこの繰り返しです。ちなみにこれが中堅以下のサラ金業者ですと、電話口での態度はもっと悪くなるようです。さらに延滞が続くと、封書での督促が始まります。毎週1通ほどのペースで送られてきます。訪問回収もはじまり身辺調査もなされるようになります。近所や行きつけの店などに生活パターンの聞き込み調査、いずれは戸籍調査などがなされます。借金返済の延滞3ヶ月と12ヶ月が経過した時点で事故情報が載ります。こうなると、その後支払いをしたとしても延滞解消の記録は残り続け、新たに借金をすることは出来ないのはもちろん、一般のローンすら組めなくなります。裁判まで進むのは、このようなプロセスを全て済ませてからになります。裁判で判決が降りることによって、差し押さえによる強制執行が行われます。戸籍も社会も捨てることで逃げ延びることは可能かもしれません。しかしお金を借りておきながら返さない人生には負債を消すことはできないでしょう。